2022年6月20日月曜日

小さな祈りの小さい話

 


お祈りは、神様との親密な対話といわれることがあります。今回は少し自分のことを振り返ってみたいと思います。


「おはようございまーす」  「おつかれさまでした」  「いただきます!」  「おやすみなさーい」


などなど、誰かと会ったときに交わす挨拶や食事の前に常識的に、無意識的に言うことばがあります。その一つ一つはたわいのない短い単語ですが、人間関係をつくったり、保ったりするのにとっても大切なコミュニケーションのひとつですね。

 私がシスターになる前に、「そうだ、神様に毎日お祈りしなくっちゃ!」と初めて意識して始めた 小さな祈りがありました。

「父と子と聖霊のみ名によって、アーメン。おやすみなさい」 です。

今思い出すと恥ずかしい(笑)。幼く、短すぎて到底お祈りとは言えないしろものですが、毎晩満足してとなえ、不思議に寝つきがよくなっていった気がします。

今思うと、神様に向けて小さなメッセージを発信しているつもりだったのでしょうか?

 それが口癖のようになって、ついつい十字をきったあとに「おやすみなさい」まで言ってしまいそうになったことがありました。


「あなたの一番好きなお祈りは何ですか?」

と尋ねられたことがありました。さてなんと答えましょうか?そのときは思いついたお祈りを答えてしまいましたが、後で落ち着いてよく考えてみると本当は おかしいけどやっぱり 寝る前の祈りと  食事の祈りでした。

一番身近で毎日となえていて、無意識のうちに感謝の念がこもります。

人は自分ひとりだけでは生きていけないものです。自分を受け入れてくださった人、一緒に寄り添っていてくださった人に感謝、食べ物を育てたり運んだり調理して、口にすることが出来るようにしてくださった人に感謝。そのように取り計らってくださる神様に感謝、そして、そう気づかせてくださる神様に感謝です。

 世界では、そしてわたしたちの身近なところでも、安心してこの二つの祈りをとなえるのが難しくなっている多くの人々がいます。おそろしい戦争や暴力による破壊、貧困や環境の悪化などによる飢餓で多くの人々が苦しみ悲しんでいるのです。住むことも食べることもままならない生活を強いられている多くの人々がいます。

 一番好きなお祈りに、小さいけれど大切なお祈りを加えることにします。

「私が何でも誰とでも分かち合うことが出来ますように」 と、

あなたはどんな小さな祈りを持っていますか?

SMG