母に宛てたトマス小崎(14歳)の手紙
神の御助によって、この数行をしたためます。
長崎で承継されるためそこへ向かう神父と私達は、
先頭に揚げた宣告文の通り、二十四人です。
私と父上ミゲルのことについては御安心下さいますように。
天国で近いうちにお会いできると思います。
神父様達がいなくとも、
もし臨終の時、犯した罪の深い痛悔があれば、
又もし主イエス・キリストから受けた数多くの
御恵みを考えそれを認めれば救われます。
現世ははかないものですから、
パライソの永遠の幸せを失わぬように努めて下さいますように。
人々からのどのような事に対しても忍耐し、
大きな愛徳をもつようにして下さい。
私の弟達マンショとフェリペを未信者の手に渡さぬように御尽力下 さい。
私は我が主に母上達のためにお祈り致します。
私の知人の皆様に宜しくお伝え下さい。
重ねて申し上げます。
貴女が犯した罪について深い痛悔を持つようにして下さい。
これだけが大切なことです。
アダムは神に背いて罪を犯しましたが、
痛悔と償いによって救われました。
(1597年1月19日)
(1597年のルイス・フロイスの記録より)
SMC
絵 SMG
絵 SMG
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