2026年4月18日土曜日

パンくず――ありあまるお恵み

  今年のイースター(イエス・キリストが復活した日曜日。「ご復活の主日」ともいう)は4月5日でした。 

 ご復活の主日は、春分の日のあとの最初の満月の次の日曜日と決められているので、毎年日にちが変わります。去年のイースターは今年よりもずっと遅く、4月20日で、一昨年は3月31日でした。

 主イエス・キリストは、復活される三日前、最後の晩餐でパンとぶどう酒を用いてご聖体を制定されました。


 聖書には、イエスがパンを用いて奇跡をおこなわれた話があります。いくつかのパンで大勢の人を満腹させたという有名な奇跡のお話です。これによると、イエスさまは五千人以上の群衆に、パン五つと魚二匹を分け与え、すべての人が食べて満腹しました。そして残ったパンのくずを集めると、12のかごがいっぱいになりました(マタイ14.13-21)。また別の箇所には、四千人以上の群衆に、七つのパンと魚をお与えになり皆食べて満腹した。残ったパンのくずを集めると、七つのかごがいっぱいになった(マタイ15.32-39)とあります。

 今まで疑問に思ったことがなかったのですが、このかごいっぱいのパンくずは、その後どうなったのでしょうか? イエス様が祝福なさったパンです。むだになるはずはありません。

 キリスト教のカトリック信者は、教会のミサの典礼のなかで、小麦から作られたパンの形態のご聖体を拝領します。イエス様からいただく尊いお恵みは、私の小さな心の器に入りきれるものではありません。ありあまってあふれ出してしまいます。かごに集められたパンくずのように。そしてパンを増やす奇跡の話のように、私の小さな心に入った分よりあふれ出たパンくずのほうが多いのかもしれません。

 シリア・フェニキアの婦人は、イエスさまに自分の娘を助けてほしいと願ったとき、「子犬も主人の食卓から落ちるパン屑はいただくのです」と言って、娘の病気は癒されました(マタイ15.21-27)。だから安心して私たちは神様に願ってもいいのです。かごに入ったパンくずが奇跡を起こすと信じて。悲しむ人や苦しむ人、孤独を感じている人に寄り添ったり、そばにいられないときは、短い手紙やメールを送ったり、その人のために祈る――パンくずのようなこうした小さな祈りを通して、神様は必ず奇跡を起こしてくださいます。ましてみんながひとつになって祈り願うとき、神様はどんなに大きなことでも聞き入れてくださるはずです。(SMG)