そして聖ベルナデッタが初めて、聖母にお会いした日がこの日でした。
ベルナデッタとはどういう女性だったのでしょう。1つご紹介いたします。
1867年5月16日、ジュール県生まれのアントワネット・ダリアスという18歳の
少女がヌヴェール修道会に着いた。このアントワネットは、やがてシスター・ベルナール
となってベルナデッタの親友の一人になるのだが、しかし、二人の間の友情の初めは非常に妙な事からであった。
5月19日、来たばかりの志願者は、もう1人のシスターに向かって
「いったい全体、私はここへきてもう3日になるのに、誰も私にベルナデッタを見せてくれる人がいないんだから」と言った。
するとこのシスターは「ベルナデッタ?ここにいるわよ」とすぐ隣の人を指さすと、
志願者は途端に「なあんだ、これかあ?」と叫んだのである。マリアを見たほどの人だから、きっと素晴らしい女性に違いないと彼女は考えていたらしい。しかしベルナデッタは「はい、お嬢さん“これ”ですよ」と笑って答えた。
このことがあってから、二人の間は非常に親しくなった。